まえがき
最近週に1冊のペースで読書をするようにしています。 積読が20冊ほどになってしまったので一念発起。 2015年の目標のうちの一つです。
「アップル、グーグル、マイクロソフトはなぜ、イスラエル企業を欲しがるのか?」を読んでいます。
ダイヤモンド社
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インテルのイスラエルチームは摩擦を恐れない
半導体を車のエンジンに例えつつインテルのイスラエルチームが奮闘する話は、 非常にわかりやすい成功体験ストーリ。
車のエンジンの特性として本書ではざっくり以下のように説明していました。
- 回転数が上がればスピードは上がる
- 回転数がある一定以上上がると熱暴走して逆にスピードは落ちてしまう
- ギアチェンジの概念により回転数を下げつつスピードをあげる(というより下げない)
それを踏まえ、本書では半導体の性能について、
- 回転数=クロック数
- スピード=処理能力
- ギアチェンジ=イスラエルチームが考えた仕組み
- 熱問題=性能低下
と比喩して説明していました。
イスラエルチームのアイデアのメリットは、 熱問題を解決することで同時に半導体のサイズが小さくでき、 携帯性のある端末(Laptop等)にも市場を広げられる点だったそうです。
イスラエルチームが自身のアイデアを力説するのもインテルの将来を思うがゆえであったことは言うまでもありません。
しかし、その当時インテル幹部は「クロック数至上主義」で、 クロック数が上がれば株価は上がり、クロック数が下がるならば株価が下がる、という状況では、 イスラエルチームのアイデアは当然幹部には受け入れがたい。
結果、幹部はこのアイデアを受け入れインテルはさらなる飛躍を遂げるわけですが。
教訓
このエピソードには様々な教訓が含まれていると感じています。
パッと思いつくだけ書き出してみた。
- そのKPIは正しいのか?盲信・思考停止していないか?
- KPIに関連して、ではその企業の本当の存在意義は何なのか?
- そして存在意義はきちんと全員に共有できているのか?皆が同じ方向を向いているのか?
- 摩擦を恐れていないか?摩擦を回避してはいないか?
皆が同じ方向を向いていれば摩擦は歓迎するはず。 そして書き出しはしなかったが一つ重要な点があると思っていて、 それはインテル内にきちんとした信頼関係があるんだなと、 主観だが文面から感じられたことでした。
それなしにはまともな話し合い自体できないと思うし、 それがあるからこそイスラエルチームは積極的に発言し行動し続けたのだと思います。